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名前 : 野村 修也
性別 : 男
年齢 : 49歳

1962年北海道函館市生まれ
中央大学大学院博士後期課程を経て中央大学法学部教授、2004年より現職。
金融庁法令等遵守調査室長、郵政民営化委員会委員、金融審議会委員、総務省法令等遵守調査室長、法制審議会幹事、新司法試験考査委員、国民生活審議会臨時委員、国土審査会専門員、経済財政諮問会議専門委員などを務める。

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野村 修也 さんのトピック :2011.10.17 15:23

復興特区がやるべき事

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政府の復興構想会議は、復興の一つの目玉として復興特区というのを主張している。しかし報告書を見ても、その復興特区の具体的内容は一切書かれていない。今回の復興特区の問題は単に復旧・復興のためだけではなく、それを手がかりとして、日本経済の新たな方向感を示すべく、またある意味では将来の規制緩和を見据えたものにしていくことが必要であろうと考えている。では、具体的にどのようなことが必要なのかということだが、二つのことが提案できる。一つは農地の問題である。農地については株式会社による所有は認められないというのが、現在の農地法の考え方である。今現在、例えば担い手を失ってしまっている耕作放棄地というのが沢山ある。更には今回の震災で担い手を亡くしてしまったご家庭もある。更には塩害によって、農地を自分の力ではしばらく改善させられない状況に陥っている農家の方もいる。こういった方々の農地を株式会社に現物出資をするということができれば、この復興にあたって、農地を耕作できなくて困っている方々に株が渡され、そして株式会社による効率的な農地経営によって、その収益を株の配当といった形で分配することが可能になってくる。このような仕組みは現在、農業生産法人という形で生産法人が農地を持つこと、或いは農地の賃貸借というような形で株式会社はそれを借りるというような制度が存在しているので、それで十分ではないかという議論があるのだが、ここでは必ずしもそうとは言えない。農業生産法人は法律上、その制度が厳格に定められており地元の農家の方々に一定程度の金銭出資をしてもらわなくてはならない制度になっている。さらには、農地の賃貸借については農地利用に問題があるという風に農業委員会が考えた場合には、それを強制的に解除させられてしまうという不安定さが残っている。こういったような制度を農地所為を認めることによって乗り越えていくことが将来の日本における農業経営においても重要になってくるのである。そういう意味では今回の復興特区の問題の中で、それを試みに試してみるということが非常に重要な意味を持つだろうという風に考えられる。
農地の株式会社による所有を議論すると、その株式会社自体が不必要な転用を行なってしまうのではないか、つまり農地を無駄に使ってしまうのではないかということが、いつも懸念材料として出てくるわけだが、これについては株式の種類を上手く創り上げていくことによって解決することができる。例えば農地を不必要に転用するようなことが出てきた場合には、それをきっかけとして株式を買い取ってもらえるというような、そういった取得条項付の種類株式を発行しておき、そして例えば農地を不正に転用したような場合については元々出資しいた農地自体を対価として、その株式を買ってもらえれば出資をした農家の方々はそれを自分の元に取り戻すことができるということになる。単純ではあるが、そういった工夫をしていくことによって、今、世に言われている様々な問題は解決していくことができるので、是非ここでそれを試みていただきたい。

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野村 修也 さんのトピック :2011.04.06 16:01

郵政改革法案のみでは解決不可能、郵政問題の複雑な現状

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郵便事業会社が大変な赤字を抱えていることが社会問題化している。震災の影響もありあまり注目されていないが、赤字は年間1000億円を超える規模であり、極端な場合、これから毎年1000億円づつ赤字が増えていくという事態に陥っているのである。
その原因の1つとして、ゆうパック問題が挙げられる。当初、元々採算のとれないゆうパックの事業を、ペリカン便を扱う日通と別会社を作り外だしにする、という解決方法を予定していたが、この方法に総務省が待ったをかけたことで事態は混乱し始めた。その後、待ったをかけられたまま政権交代が起きたので、今度は逆に、ペリカン便の人たちも含めて、郵便事業会社がその事業を引き取るという形での問題解決を図ることとなった。だが、その際に様々な経営判断ミスがあったのではないだろうか。
例えば、郵便事業会社は、事業譲渡という形での引き受けになった為、本来であればペリカン便のお客様の内、採算の合わない方々に対しては契約を清算し、引き継がない、という選択があり得たが、なぜか郵便事業会社が全ての契約を引き取るという形になってしまった。ペリカン便ではコストに若干の利益を加味し運賃を定めていたが、ゆうパックになったことでコストが上昇し、約束した運賃では運べば運ぶほど赤字が膨らむ、という事態も生じてしまっている。
そのような中、郵政改革法案を国会で通すことにより全ての問題が解決出来るのではないか、といった声があるが、それは明らかな誤解を含んでいる。仮に郵政改革法という法律が通った場合、新たに郵便事業会社と現在の持ち株会社を合併させることが次のステップとなる訳だが、その時、郵便持ち株会社は、銀行持ち株会社、保険持ち株会社となる法的整理が行われる。しかし、この時、銀行持ち株会社や保険持ち株会社は採算のとれている会社でなければならないというルールがある為、現状のままでは認可を受けられない。つまり、法律が通ったとしても、今のままではその新しい会社自体が認可を受けられないのである。
郵政改革法案を通すことによって赤字の問題を解消しようという意見が聞かれるが、それは明らかな間違いであることをここで強調しておきたい。

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野村 修也 さんのトピック :2011.02.02 18:31

本質が欠如した民主党の幼保一体化政策

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民主党は、幼稚園と保育所を一体化する"幼保一体化"をマニフェストで掲げてきたが、現在その制度設計が暗礁に乗り上げている。
そもそもこの制度の目的は、"幼稚園は文科省、保育所は厚労省"という二重行政問題、さらに、幼稚園は空いているにも関わらず、保育所の待機児童が多い、という問題に対し、一体化することで解決を図ろうとするものであった。
だが実際に最終案として出てきたのは、新設の子供園を加え三重の仕組みであった。子供園が内閣府の監督下に置かれるとすれば、二重行政の解決どころか、三重行政となり、縦割りによる弊害は想像に難くない。また、待機児童問題に関しても、現在示されている子供園のあり方では待機児童を受け入れるという保証はない。では一体なんの為の改革なのか。
本来、幼保一体化は、幼児期の教育をどうしていくのか、という本質的な議論を必要とするテーマである。近年、幼児教育に注力している国が国力が高くなってきている、というデータも出てきているが、教育効率の最も高い幼児期の教育は、無償化もふくめ、各国が真剣に議論している。
翻って日本では、そういった本質論とは異なり、待機児童問題をかわすための小手先の議論に終始している感は拭えない。幼児期の子供たちをいかに育てていくべきか、基本理念からしっかりと議論すべきである。

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野村 修也 さんのトピック :2011.01.02 08:39

2011年のキーワード

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2011年の経済、政策、政治、、それらは一体どうなるのか?ポリシーウォッチメンバーが、2011年を紐解くキーワードを挙げ、その行く末を議論した。
それぞれのキーワードは以下を参照して下さい。
加藤:あきらめない
冨山:破綻か?ユデガエルか?
フェルドマン:物語
野村:天国と地獄
松原:ガラガラポン
竹中:激流

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野村 修也 さんのトピック :2010.11.26 14:37

かんぽ生命不払い問題から見る"郵政見直し"のあり方

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最近、かんぽ生命の不払い問題に対する行政処分問題について注目している。
かんぽ生命は民営化以前に多くの不払い問題を引き起こしていたことが発覚したにも関わらず、現時点で金融庁からも総務省からも行政処分を受けていない。一方、民間の生命保険会社が不払い問題に際して、金融庁から厳しい処分を受けたことは記憶に新しい。では、民間の生命保険会社と、民営化されたかんぽ生命がなぜ区別されているのか?
金融庁の言い分では、総務省が担当・監視していた時の事件で関係がない、と言う。
総務省としては、"行政処分"とは現在の状況を変える為に行うものであり、現時点で問題があるのならば現在の監督担当である金融庁が行うべきだ、と言う。
つまり、お互いに仕事をなすりつけあっているのが現状なのである。
このような状況を鑑みて、郵政への監督問題においても考えねばならないことがあるのではないだろうか。ここにもまた、民間企業には厳しく、官業的性質の組織にはえこひいきが行われているのではないか、と疑念を抱かざるを得ない状況がある。郵政改革法案の中にも、金融庁から配慮される点が盛り込まれるなど、郵便事業会社、郵便局、関連金融機関に対しての監督が特例的に扱われるのではないか?
こうした違いがなぜ許されるのか、なぜ優遇されるのかはっきりせずに郵政見直し議論が進んでいるようだが、国民目線から見れば平等であるべきではないだろうか、と考えている。

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野村 修也 さんのトピック :2010.11.16 21:54

尖閣ビデオ問題における政府の責任を問う

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尖閣諸島中国漁船衝突事件におけるビデオ流出が社会問題化している中、ビデオを流出させた海上保安官に対して国家公務員法守秘義務違反が適応されるか、が話題となっている。
海上保安官がもし職務上知り得た情報を公開したのであれば、それを問うことも可能となるかもしれないが、その場合もこの情報が、保護されるべき・保護に値する情報であったか、を検討する必要がある。そもそもこれらの情報が収集されていた目的は、中国側の船長を起訴する為のものであり、釈放してしまった今となっては、その情報に価値などないとする見方も可能である為、今後議論が分かれるポイントとなるだろう。
政府側の見方に立てば、このビデオが外交カードとして重要であったことから、または中国側と開示しない旨の約束などがあったとしたのならば、今回の行為は公務員としてあるまじき行為だと言うことも可能であろうが、他方国民側の大多数は開示を希望しており、国民の知る権利などの観点から考えると、今件の違法性を指摘するのには慎重な姿勢が不可欠である。
翻って一連の問題を考えると、船長を逮捕した後、勾留期間が切れる前に釈放してしまったことに大きな問題がある。穿った見方をすれば、政府は開示に踏み切らなかった理由として、中国側へのダメージもあるが、国民がビデオを見ることで船長釈放などの政府の対応に批判が集まることを恐れたから、とも受け取られかねない。攻められるべき点は、流出者に関してももちろんあるが、政府の対応に対しても、しっかりと議論する必要があるだろう。

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野村 修也 さんのトピック :2010.03.11 14:01

これからの弁護士のあるべき姿

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弁護士が増えすぎた、地方で弁護士が余っている、と問題視する声があるが、はたしてそれは正しいのであろうか。
例えば、地方の中小企業の破産に関して、もっと早く弁護士が相応の対応をしていれば事態を収拾できたケースがいくつも散見されており、地方での弁護士業はまだまだ開拓の余地、サービスの需要があると考えられる。
その一方で、過払い金返還請求によって潤っている弁護士のあり方には同業界内でも問題提起がなされている。サービス内容、顧客対応のあり方への問題提起だけでなく、そもそも過払い請求業務は一過性のものであり、それを主事業としている弁護士達が次になにを仕掛けてくるのか、という点にも注目する必要があるだろう。
弁護士という職業の社会的な定義上、はたして弁護士とはいかなるあり方が良いのか、国民全体で見守っていく必要がある。

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野村 修也 さんのトピック :2010.02.20 01:45

"既得権益の為の"郵政見直しであってはならない

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郵政改革の見直しがいよいよ本格化してきた。
しかしそもそも、なぜ抜本的な見直しをする必要があるのか、上場を見直す必要があるのかといった疑問を抱かずにはいられない。
政府は改革見直しの要因として、サービスの低下や地方における郵便局不足を挙げているが、それが目的であるのならば合理的な具体策はいくらでもあるように思える。
だが、そういった策の検討をせずに、根本から改革の方向性を見直そうとしている背景には、旧郵政族・郵政ファミリーによる既得権益保持のバイアスを感じずにはいられない。これまでの方向性である上場を維持しようとすれば、コンプライアンスの強化やビジネス的視点、金融庁からの厳しいチェックなどが必要であるが、今回の見直しでそれらは不要になってしまいかねないし、そのことにより、既得権益が利得を得る構図がそのまま温存されることとなってしまうであろう。
これははたして誰の為の見直しなのであろうか?
国民の為の郵政改革見直しを謳いながら、実際は既得権益層の為にそれが成されているのであれば、国民はもう一度郵政問題を考え直さねばならない。